第二章 鬼畜の人
 
「う・・・っふぅん」
 ローズ将軍は、妙にイロっぽい声を上げ、ゆっくりと目を覚ました。
「え・・・と・・・ここは?」
 起き上がろうとしたが、体が動かない。彼女は、その時ようやく、自分の手足に拘束具がハメられ、診察台のような所へ寝かされていることに気付いた。キツめの美貌に不安の表情がよぎる。と、傍らから低い男の声が響いた。
「気が付いたようだな」
「き、貴様は・・・ラジカル5(ファイブ)のリーダーッ!」
 ローズは驚愕に目を見開いた。
「な、何のつもりだ? 人質にでも取ったつもりかっ」
「正義の味方は、人質なんて取らないさ」
 さわやかな笑みを浮かべる紅一郎の言葉に、ローズは疑わしげな表情を作る。
「・・・・なんか信用できないぞ」
「本当だって。アジトの場所を教えてくれれば、すぐに解放するよ」
 紅一郎は、へらへらと笑いながら言った。ローズはプイと横を向く。
「・・・言うつもりは無い」
「では仕方がない。拷問にかけるとしよう
 紅一郎の言葉に、ローズは再び目を見開いた。
「ま、待てっ、正義の味方がフツー、んなコトするかっ?」
「いや〜、俺だって、したくはないんだけどねぇ」
 説得力のない口調で言いながら、紅一郎はわざとらしくため息を付いた。と、その後ろから、妙にうれしそーな表情の金造と青児も姿を現す。
「いやあ、私だって、したくないんですけどねえ」
「そうそう、したくないっす」
「ウソつけぇーーーっ!」
 ローズさまの絶叫が、拷問室に響き渡った。
     *
「あ・・・ああっ・・・よ、よせっ、やめろっ・・・やっ・・・」
「ふっふっふ。ほれほれ。もーちょっとで見えちゃうよ〜ん♪」
 紅一郎たちラジカル5のメンバーは、拷問の手始めに、ローズ将軍の衣装をカッターやハサミで少しずつ切り刻み始めた。
「や・・・・やめっ・・・いやあっ・・・」
 ローズは、意外に可愛い悲鳴を上げ、首を左右に振って身悶えた。だが、ラジカル5(ファイブ)のメンバーは、容赦なく彼女の服を切り刻んでいく。手足を拘束されて動けないローズは、悲鳴を上げ続けることしかできなかった。
「や、やめろっ、やめろと言っ・・・ひゃっ・・・そんな・・・っ。そ・・・ああっ!」
 ぽよよんっ。
「おお〜っ」
 紅一郎たち三人は歓声を上げた。黒革のブラジャーが弾け飛び、ついにローズの巨乳がむき出しとなったのだ。圧倒的なボリュームを持った小麦色の双丘は、仰向けの姿勢だというのに全く形を崩しておらず、みずみずしい張りを持ってプルプルと震えている。その頂上で、薄いピンク色の乳首が恥ずかしげに揺れていた。
 ローズは、顔を真っ赤にして絶叫した。
「あっ、ああーーーっ! みっ、見るなっ! 見るなぁーーっ」
 秘密結社の高級幹部として英才教育を受けてきた彼女にとって、下賎な男たちの目に自分の乳房をさらすことは、考えられないほどの恥辱であった。目に涙をためながら絶叫するその姿は、痛々しいと言うほかない。
 紅一郎たち三人は、ローズの反応の激しさに気を良くし、続いて黒革のパンティに手を掛ける。またもや彼女は大きく悲鳴を上げた。
「やっ、やめてぇーーっ! お願いっ! それだけは、それだけはぁっ!」
「んー? ・・・・聞こえんなあ」
 ほとんど悪役と化した三人組は、暴れるローズ将軍の肢体を押さえつけ、無理矢理、黒革のパンティを引きちぎった。とたんに濃いめの陰毛と、意外に使い込まれていないピンクの花びらが顔を出す。彼女はついに泣き声を上げた。
「いっ・・・いやあぁああーーーっ! みっ、見ないでっ、見ないでぇーーーっ!」
 小麦色の肌を持つ高邁な美女の姿態を、三人の男たちは穴が開くほどじっくりとながめ回した。ローズは、死ぬほどの恥ずかしさに気が遠くなる思いだったが、本当の辱めは、まだまだこれからであった。
     *


 ウイィーン。
 機械の動作音らしきものと同時に、ローズの両手足にハメられた拘束具が突然、動き出した。ローズは小さな少女のように怯えた声を上げる。
「な、なに? 今度は何なのよぉっ?」
 拘束具に取り付けられたロボット・アームが、彼女の体を操り人形のように動かし始めたのである。
「いっ、いやぁーーーっ、こっ、こんなっ、こんなの、いやあぁーーーっ」
 ローズは大声で泣き叫んだ。誇り高き秘密結社の将軍が、一糸まとわぬ全裸姿で両手を背中に回し、両足を大きくM字型に開くという扇情的なポーズを取っている。いや、取らされている。
 さらに、彼女は四つん這いで片足を上げたポーズや、和式便所で踏ん張るポーズなどを強制させられた。ほんの数分の間に、彼女のプライドはズタズタに切り裂かれ、傷つけられた。
「うっ・・・ううっ・・・」
 泣き崩れるローズに、紅一郎が優しく声を掛けた。
「さて、お嬢さん。そろそろアジトの場所を言う気になったかな」
「死んでも言うかぁっ!」
 ローズは間髪入れずに叫んだ。どうやら思いっきり怒らせてしまったらしい。(←当たり前)男たち三人は、やれやれ、と顔を見合わせた。
「困ったなぁ、これじゃ拷問を続けるしかないよ」
 全く困っていない様子で、というか、ものすごくうれしそうな様子で三人は言った。(←そーゆーやつらです)
     *
「ああっ・・・んっ・・・ひゃあんっ・・・そ、そこはっ・・・はひいっ・・・やぁんっ」
 全裸で手足を拘束されたまま、ローズは何度も悶え、恥ずかしい声を上げ続けた。体を充分に動かせないため、感じやすい所を責められてもポイントを外すことができず、モロにその刺激を受けてしまう。
「ほれほれ。こちょこちょこちょ」
「どうですか、ここ。いいでしょ、いいでしょ」
 責めているのは、主に金造と青児の二人である。金造は絵筆の柔らかい毛先、青児は自分の異様に長い舌を使って、ローズの体中を巧みな技巧で愛撫し続けていた。
 ローズは人一倍に敏感なのか、体中のどこを責められても、体をビクビクッと反り返らせ、激しく反応してしまう。青児と金造は、わきの下、横腹、足の裏、首すじ、ももの内側など、ありとあらゆる性感帯をくすぐり回した。
「ひっ・・・ひああぁっん! もっ・・・もぉ・・・ああああああっ! そっ、そんなっ、ひやあっ・・・ちょっ・・・そ・・・そこっ・・・ほ、ホントに・・・や、やめっ・・・」
 ローズの言葉はもはや、ほとんど意味をなしていなかった。乳首は突起し、秘裂からは愛液があふれるように流れ出ている。瞳はうるみ、快感に我を忘れている様子だった。
 紅一郎が、横から冷静な口調で尋ねる。
「そろそろアジトの場所を言う気になったかな?」
「だっ・・・だめぇ・・・言わないっ・・・言わないぃっ!」
「これでもか? ここんトコをこーしてみたりしてもか」
 薄い包皮をむいて、敏感な秘芯を筆の毛先でくすぐる。
「ひっ、ひゃあんっ・・んっ・・・だっ、だめぇっ」
「ほれ、ほれ」
 さらに尖った乳首と膨らんだ乳輪を重点的に責める。
「ひいんっ・・・だ、だめぇーっ」
 ローズは、残った理性をふりしぼり、何度も激しく首を振った。それは、スケスケ団上級幹部としての意地だったのかも知れない。
 紅一郎は、悶絶寸前の彼女を満足げに見やり、新たな拷問の開始を宣言した。
「よし、いいだろう、じゃ今度は例のヤツを使おう」
「おっ、使うんですか、リーダー、例のアレをっ」
 青児と金造がうれしそうに叫んだ。
(例の・・・アレ?)
 ローズは、薄れゆく意識の中で、不吉な予感に身を震わせた。そして、くすぐりプレイだけで我を忘れてしまう自分の感じやすい体を呪った。
     *
 いつの間にか気絶してしまったらしい。ローズは、ふと目が覚めたとき、体中のあちこちに無数のコードとつながった小さな吸盤のようなものが貼ってあるコトに気付いた。と、突然、何の前触れもなく、体中の吸盤から強烈な刺激が伝わってくる。
「あああぁああああーーーっ?」
 ビクビクビクッ。
 あまりの衝撃に彼女は体をのけぞらせ、大声で絶叫した。それは、体中の神経を直接かき回されているような、すさまじい快感だった。
 頭の中が真っ白になり、意識が遠のく。だが、気絶する寸前、より強烈な刺激が襲いかかってきたため、気を失うこともできず、またもや喜悦の波にさらわれ、翻弄されてしまう。
 乳首がとがり、愛液が噴出する。小麦色の肌からダラダラと汗を滴(したた)らせ、彼女は快楽に体中を痙攣させた。
「はあっ・・・やあっ・・・ひいっ・・・すっ、すご・・・これっ・・・ヘン・・・ヘンになっちゃうぅ・・・」
 彼女は、立て続けに絶頂を迎えた。体中に貼り付けられた吸盤から刺激が送られるたびに、すさまじい快感が体を貫き、心とは裏腹に体がイッてしまう。口元からよだれを垂らし、秘裂からは愛液を吹き出しながら、ローズはただ悦楽に流され続けた。


 ローズの体中に貼り付けられたこの吸盤は、極低周波の発生装置である。これが彼女の性感神経を直接刺激し、通常の愛撫(あいぶ)では得られない快楽を与えているのだ。もはや彼女は、悦楽を求め続ける一匹のメス犬と化していた。
 紅一郎が、ここぞとばかりにローズへ質問する。
「どうだ。アジトの場所を言う気になったか」
「・・・ああぁ・・もぉ言う・・・言うぅっ!」
 ローズは、あっさり陥落した。三人の男たちは驚愕に目を見開く。
「もっ、もう言うだとぉ?」
 紅一郎たちはしばらく顔を見合わせると、やがて一つの結論を下した。
「聞かなかったコトにしよう」
「そんなぁーーっ、もぉ、やめてぇっ、アジトの場所でも何でもしゃべるからぁーーっ」
「聞こえない聞こえない」
 三人の男たちは、ローズの絶叫をむりやり無視する。すでにこの時点で、目的と手段は完全に入れ替わっていた。ひどい話である。
「じゃ、三人いっぺんにいくぞ」
 紅一郎の号令に合わせ、三人の男たちは仲良くローズの体に飛び掛かった。
「ひやっぁあああんっっ!」
 ローズは悲鳴を上げてもがいたが、手足を拘束されている上、限度を超えた快感のため腰が抜けて、体に力が入らない。ローズは成す術(すべ)もなくアソコと後ろの穴、そして口をふさがれてしまった。
 同時に三つの穴を責めながら、さらに紅一郎たちはローズの体の弱いところを、乳首といわずクリトリスといわず、手当たり次第に責めまくった。ローズは口をふさがれながらも、途切れ途切れに声を出した。
「ひっ、ひゃんっ・・・ずっ、ずるいっ・・・さ、三人掛かりなんてっ・・・んぐっ」
 グチュッ、グチュッ。ピストン運動によって秘肉がかき回される音が響く。
「お、お尻はぁ・・・いやぁ・・・も、もぉ・・・だ、だめえ・・・イ、イキそう」
 グチョッ、グチョッ、グチュッ! いよいよクライマックスは近付いてくる。
「・・・・・・イク・・・イッちゃうぅ・・・あ、ああ、いくイク、イッちゃう、イッちゃ・・・・・・ンアアアアアーーーッ!
 ビクビクビクッ!
 ローズの肢体は強く、激しく反り返った。そして彼女は最後の絶頂を迎え、満足げな吐息と共に、ガックリと床へ崩れ落ちた。