第六話 バスルームにスライムを
秋も深まり、冷たい風が落ち葉を舞い上げる、そんな日の昼下がり。
キツネの耳を付けた金髪碧眼の美少女、沙羅(さら)は、夕食の買い出しに、近所の商店街をトテトテと歩いていた。機嫌よさそうに、腰のあたりから生えたシッポがフリフリと揺れている。
魚屋へ行くと、脂の乗ったサンマが安かったので二本買った。それから自然食品専門店へ足を向ける。
そこは、同居人の大学生、篠田 洋平(しのだようへい)から紹介された店だった。値段は他の店よりやや高めだが、新鮮で味の良い無農薬野菜を置いている。けっこう素材の味にうるさい沙羅は、家計に余裕のある時は、できる限り野菜をこの店で買うことにしていた。
「やあ、沙羅ちゃん、いらっしゃい」
店の自動ドアをくぐると、あまり広くない店内から、口ひげをたくわえた40代くらいの男が、明るい笑みを浮かべて沙羅を出迎えた。この店の店主である。
沙羅は彼に顔を向けた。
「今日は大根とユズをもらおう」
「はいはい、了解。察するところ、今日はサンマの塩焼きかい?」
「うむ。ついでに、風呂吹き大根なども作ろうかと思っている」
沙羅が真面目な表情で答えると、店主は笑顔のまま何度もうなづいた。
「そうかそうか。いやー、洋平のヤツも幸せだねぇ。こんな可愛い若奥さんの手料理を毎日食えるんだからさ」
「おおお奥さ・・・・っ?」
店主から『若奥さん』と呼ばれた途端、沙羅は、目に見えて動揺した。危うく買い物カゴを取り落としかける。
「ば、バカモノ! わ、わらわは別に洋平の・・・その・・・お、奥さんというワケでは・・・・・」
最後の方は、聞き取れないくらい小さな声でゴニョゴニョとつぶやく。真っ赤になった顔を伏せて、近くにあった片栗粉を一袋、手に取り、店主に向けて差し出す。
「こ、これも買おう」
「はい、まいど。」
店主は相変わらず笑顔のままで、片栗粉を受け取った。
「そっか、結婚はまだだったか。悪い悪い。仲がいいからてっきりね。・・・・まだ恋人同士だったか」
「こ・・・・こいびと・・・・っ」
沙羅は再び声を詰まらせ、首筋まで真っ赤になった。べべべ別にそんな関係では・・・などとつぶやきつつ、また片栗粉を一袋買う。店主はさすがに首を傾げた。
「沙羅ちゃん。・・・・風呂吹き大根を作るのに、片栗粉二袋はいらないんじゃないかな?」
「そ、それより聞きたいのだがっ!」
「はい?」
「わらわと洋平は、その・・・・・・・夫婦、に・・・・・・・み、見えるのか?」
「ああ・・・? うん。お似合いだって、ウチの女房ともよく話をね・・・」
「こ、これも買おう」
「え? あ、はあ・・・まいど」
店主は、首を傾げながらも、三つ目の片栗粉を受け取った。
*
三十分後。
アパートへ帰宅した沙羅は、買って来た二十袋の片栗粉(徳用)を前にして、少し途方に暮れていた。
「・・・・・・うぅっ、これはアレだ、その、洋平が悪いのだ・・・・っ」
理不尽なことをつぶやきつつ、頭を悩ます。何か洋平を困らせるコトに使えないだろうか・・・などと考える。例えば、片栗粉でとろみをつけた風呂に入れてビックリさせる、とか。
「・・・・アホか」
沙羅は自分の発想のマヌケさ加減にため息を吐いた。が、いや、案外悪くないかもしれぬ、と思い直す。片栗粉を入れた湯に妖力を練り込み、巨大アメーバのような魔獣を造ることができないだろうか?
早速、準備を開始する。
そう。しばらく忘れていたが、彼女にとって洋平は敵であり、洋平を打ち負かすことが彼女の本来の目的だったのだ。少女の心に、忘れかけていた妖狐としてのプライドと復讐心が、沸々とわき上がり始めていた。(←そのまま忘れてしまっていた方が幸せなのに・・・・)
*
「ただいまー」
そう言って夕方頃、洋平がアパートに帰ってくると、沙羅は上機嫌で彼を出迎えた。
「遅かったなっ、洋平!」
「そーか? いつも通りだと思うが・・・」
「そ、そうだったか? まあ良い。今夜は食事の準備に時間が掛かるので、先に風呂へ入るが良い!」
「・・・・え? そうか? じゃ、お言葉に甘えて」
洋平はわずかに首を傾げた後、素直にうなづき、脱衣所へ足を向けた。
洋平が脱衣所に入ると、沙羅は、扉の前でじっと耳を澄ませた。と、しばらくの後、突然、洋平のくぐもったような叫び声が聞こえる。妖狐の少女は、成功を確信し、脱衣所へ飛び込んだ。
「ふははははっ! バカめ、引っかかったな! その湯はわらわが片栗粉で固め、妖力を練り込んだ特別製の・・・・・おや?」
沙羅は首を傾げた。残念ながら洋平は彼女の造った魔獣には襲われていなかった。それどころか、服すら脱がず、風呂場にも入っていないようだった。
「はっ! ・・・・・し、しまった?」
沙羅が、洋平にだまされたのだと気づいたのは、体を抱え上げられ、湯船に放り込まれた瞬間だった。
ドッポン、と、粘ついた感じの水しぶきが上がる。沙羅は、軟体生物のようにうごめく液体に絡め取られながら、大声で叫んだ。
「うわぁあああんっ! だ、だましたなっ、洋平! さ、さっきの悲鳴はウソかっ、この卑怯者め!」
「いや、風呂場に罠を仕掛けるよーなヤツが、『卑怯者』とか言うな」
洋平はもっともなツッコミで沙羅の抗議を一蹴した。
そうしている間にも、沙羅にまとわりついている液体は、彼女の自由を奪っていく。
そしてそれは、少しずつだが沙羅の服を溶かし始める。沙羅は慌てて洋平に助けを求めた。
「うわ、うわわわわっ? な、何とかしろ洋平っ、こいつ、服を溶かすぞっ」
「って、自分で造ったくせに・・・・・ちょっと待ってろ!」
洋平は急いで風呂場を出ていくと、ビデオカメラと三脚を持って戻ってきた。沙羅は思わず怒鳴り声を上げる。
「何する気だぁああああっ?」
「記念撮影」
「助ける気がないのかっ?」
「正直、自業自得だと思う」
洋平はきっぱりと言い切った。(←確かにその通りです)
*
「くぅっ、放せ、放さぬか、このバカモノっ」
沙羅は、手足を振り回して、まとわりつくアメーバを振り払おうと躍起になって暴れ回った。が、粘液は彼女の身体を包み込んで放そうとしない。
そして、粘液に包まれた沙羅の服が、少しずつ、少しずつ溶かされていく。そして、洗い場に設置されたビデオカメラは、その光景を鮮明に捉え続けている様子だった。
沙羅の頬が、羞恥で赤く染まる。
「えぇいっ! と、撮るな! 撮るなぁああああッ」
だが、わめいたところで、状況は変わらない。洋平は、平然とした顔でカメラを回している。
「うむ、良い表情だ。沙羅くん、もうちょっと必死そうに叫び声を上げてくれ」
「・・・・っ!」
沙羅は、怒りに震え、絶対に声を漏らすまいと歯を食いしばる。
(うぅっ、覚えておれ・・・・っ)
しかし、服の浸食が進み、上着とスカートが溶かし尽くされると、さすがに沙羅も焦りの表情が隠せなくなってきた。
「うああっ・・・ひあ・・・・っ?」
そして、ついにブラジャーの先端が溶け出し、桜色の突起が顔を出した瞬間、沙羅は耐えきれずに悲鳴を上げた。
「いっ、イヤぁぁあああッ! み、見るな! 撮るなぁ! ・・・・・・ダメぇぇっ、撮るなぁぁぁああああああッ!」
沙羅は必死で胸を隠そうとしたが、両手足にまとわりつく粘液が邪魔をして、上手く動けない。さらに最も大事な部分、股間を隠す布地までもが、とうとう溶けて流れ始める。
妖狐の少女は、灼けるような羞恥に襲われ、絶叫した。
「いやっ、イヤぁぁあああ! 見ないで! こんなところ見ないでってばぁーーーっ!」
しかし泣き叫ぶ妖狐の少女に、さらなる試練が襲いかかる。粘液が動き出し、彼女の身体を操って、恥ずかしいポーズを撮らせ始めたのだ。
「きゃぅうっっ?」
驚愕する沙羅にかまわず、粘液は、彼女の足を持ち上げ、幼児がおしっこをする時のような体勢にする。もちろん、股間がカメラのレンズを向くようにして、である。
沙羅は混乱し、唯一自由になる首を振って、泣きわめいた。
「ダメぇっ、やめてっ、やめてぇえええ! どうしてぇ? 何でこんなコトするのぉぉおおおおっ?」
それは、彼女が、『この粘液に捕まった者が最もイヤがるコトをする』ように造ったからである。絵に描いたような自業自得の状況ではある。
「もうやめっ、や・・・・・・ひゃうぅっ? なにっ? 今度は・・・・・はぅうっ?」
しばらくすると、粘液が再び蠕動を始めた。沙羅を四つんばいにさせた後、片足を上げさせ、犬が小便をするような姿勢をとらせる。むろん、股間がカメラへ映る向きにすることも忘れない。
「な・・・・こ・・・この・・・・」
妖狐の少女のプライドを、この責めは痛烈に打ち据えた。沙羅は混乱から抜け出し、怒り狂い始める。
「うぁああああ! このッ! このぉおおおお! ええい、殺すッ、絶対に殺・・・っ?」
だが、喚き散らす間も与えず、ゲル状の物体はすぐさま獲物を次のポーズへ移行させた。今度は、身体を逆さまにし、大股開きをさせる体勢である。
「・・・・ひっ?」
尻の菊孔まで丸見えになる姿勢は、少女の羞恥心の限界を超えるものだった。
「あ・・・・・・ッ、ああ・・・・・・・ッ、あああ・・・・・・・・・ッ?」
最も恥ずかしい部分を全開にされ、ビデオに撮られている。その異常な状況に、沙羅は目を見開いて絶句し、混乱の極みに達した。頭が真っ白になり、思考が停止する。
だが、彼女の受ける恥辱は、そこが始まりに過ぎなかった。
アメーバ状の粘液が、巨大な舌のように変化し、沙羅の伸びやかな肢体を、文字通り、なめ回し始めたのである。
立て続けの羞恥責めで体中の神経が張りつめ、敏感になっている状況で、全身をくすぐられては一瞬を耐えることすらできるはずもなかった。
「ひっきゃあぁぁぁあああああああッ?」
ビクビクビクッ!
体中を駆け抜ける激感に、少女の細い肢体が仰け反る。体中を一度なめ回されただけで、軽く達してしまったのだ。
口の端からヨダレを垂らし、ピクピクと震える少女を、カメラのレンズが鮮明に捉え続ける。
陵辱劇は、まだ始まったばかりだった。
*
「んっ・・・ふわぁ・・・・ふわわわぁっ・・・・だっ・・・ダメ・・・ダメぇっ・・・・そんなトコ・・・・な、なめるな・・・・なめるなぁっ!」
沙羅は、怒りと羞恥と快感に眉を歪めながら、感情を持たない粘液に、虚しい制止の声を掛け続けた。
バスタブの中でうごめくアメーバのような物体は、少女の性感帯を探り出し、その痴態をカメラの前に余すところ無く晒そうとしているかのようだった。
粘液が乳首をこね、乳房をグニャグニャと揉みしだく。太股をさすり、ふくらはぎをこね回す。その全ての刺激に沙羅の身体は反応し、ビクビクと震えた。
人外のモノに責められたことは何度かあるが、それは今までに全く経験したことのない感触だった。
未知の愛撫による愉悦で屈しそうになる心を鞭打ち、妖狐の少女は歯を食いしばって耐える。
「んっ・・・・は、放せ・・・わらわは・・・・こんな・・・気色悪いモノに・・・・絶対・・・く、屈したりは・・・・」
「無理してないか?」
洋平の無神経な言葉に、沙羅は怒りを込めて彼を睨み付ける。
「う、うるさい! き、貴様も・・・だ、黙って見てないで・・・・んぁっ・・・た、助けようと努力をっ・・・ふぁあっ」
「うむ、それは断る」
あえぎ声まじりの抗議は、あっさり聞き流された。
一方、蠕動する粘液は、妖狐の少女にさらなる陵辱を加え始めた。首筋や、足の裏、耳の後ろなどの隠れた性感帯を、集中的にくすぐり始める。
「んっきゅうぅううううんんんッ!」
ゾクゾクゾクッ!
乳首や太股を責められている最中に、隠れた性感まで引きずり出されては堪らない。沙羅は全身を走り抜ける壮烈な快美感に、爪先をビクン、と仰け反らせる。
涙を流し、息も絶え絶えになった少女へ、だが容赦することなく次の魔手が襲いかかる。
「ひぎィッ?」
感じすぎて痛いほど尖った乳首が、強くつねり上げられたのだ。
さらに続けて、卓越した技巧で突起の先をコリコリとつままれ、転がされ、突つき回される。
「ふあっ、ふああっ、ダメっ、ダメぇぇぇえええ! 乳首ダメっ、そこ弱いのッ、そこ弱ひからぁぁああああっ!」
急所であるピンク色の尖りを集中的に責め立てられた妖狐の少女は、形の良いおとがいを突き上げ、あられもない嬌声を上げ続ける。
「んヒィぃいいいいッ! ダメダメダメダメッ、らメぇえええッ! イヤぁ、こんなのイヤぁぁあああッ!」
「む。もうイクのか? イク時はちゃんと『イク』って言うように」
洋平が、冷静な口調で指示をする。切羽詰まった精神状態の沙羅は、言われたことに、そのまま従ってしまう。
「ふああっ、イクのぉ・・・・イッちゃうのぉ・・・・・おっぱいで・・・・・オッパイだけで・・・・・!」
絶望にすすり泣く少女へ、容赦ない鉄槌は振り下ろされた。粘液が、突然、強烈な振動を乳首の先端に送り込んで来たのである。
「ひっきゃあぁああああああッ?」
達する寸前だった少女は、ついに最後の一線を越え、天高く飛翔する。
「イクッ、イクイクッ! もぉ沙羅っ、サラぁ、乳首だけでイッちゃうぅぅぅうううううううッッ!」
ビクビクビクッ!
伸びやかな肢体を引き吊らせ、屈辱的な頂点に達した少女は、悲しみと恍惚の中でガックリと脱力した。
*
「あ・・・ああ・・・許して・・・もぉ・・・・」
普段の高慢な態度からは想像できないほどに弱々しい声音で、沙羅はささやくように哀願した。だが、知能のないアメーバはもとより、カメラを構えている洋平も、この程度で沙羅を許す気は無いようだった。
洋平は、平坦な声で絶望を告げる。
「じゃ、第二ラウンドと行こう」
「イヤぁぁああああああああッ!」
沙羅の悲鳴が合図だったかのように、妖力で練られた粘液が再び蠢き始めた。
ゲル状の物体が背中をくすぐり、足の裏を撫で、乳首に振動を送り込み始める。全身を駆けめぐる電流にも似た快感に、少女の美身がまた震え始める。
「きゅうぅんんッ! もうやだッ、もぉヤダぁあああっ! 乳首ぃッ、また乳首がブルブルってぇ、ブルブルッてゆってるゥううううッ!」
あまりの喜悦に、舌足らずな口調で嬌声を上げ続ける沙羅へ、さらに容赦なく魔悦が襲いかかる。
「ふぁあああっ?」
粘液が、ついに少女の最も敏感な真珠を剥き始めたのである。アメーバ状の物体が、器用にサヤをつまみ、敏感な肉芽を丸裸にする。
「あ・・・ああ・・・いや・・・ダメ・・・・」
高邁な美少女は、弱々しく首を横に振った。その敏感な急所へ与えられる限界を超えた喜悦を想像し、全身が引き吊ったように震える。
だが、容赦なく、朱珠に恥辱の振動は送り込まれた。
「んっキャァぁあああああああああッ!」
ビクビクビクッ! ビクンッ!
全身をケイレンさせ、一瞬で絶頂に叩き込まれた沙羅は、しかし気絶することも許されず、さらなる衝撃に襲われる。
「ひっきゅうぅううんんん?」
ズブリ、と、棒状になった粘液の塊が、媚肉を貫いて膣内に侵入したのである。
肉壁の敏感な部分を不思議な触感でこすり上げられ、下半身が溶けるような喜悦に嬌声が上がる。
もはや屈辱も羞恥も感じる余裕はなく、ただ快感だけが精神を支配していく。壮烈な愉悦に、少女は悶絶を繰り返し、あえぎ続けることしかできなかった。
「ひゃうっ、ひゃうぅんッ、おマメっ、おマメぇぇえ! コリコリッてしちゃ、しひゃらダメッ、ラメなのォおおおっ! オッパイっ、おっぱいもダメぇ! つままないでッ、ブルブルッてぇ、ブルブルッてするのもイヤぁあぁあああッ!」
とろけきった表情の美少女へ、陵辱は休むことなく続けられる。
脇の下を振動がくすぐり立て、全身が引き吊る。
「んひゃあぁああッ」
股間の真珠を、巨大な舌状の物体が何度もなめ上げる。敏感な肉芽に痛烈な刺激を受け、沙羅は白目を剥いて悶絶する。
「んっあぁあああああっ、舌ッ、舌がァ、なめ、なめ、なめぇえええっ!」
ビクビクッ、と背筋が引き吊る。粘液は容赦なく少女の肢体を蹂躙する。
そして、ついに後ろの穴、菊門へと魔手は到達する。屈辱的な肛虐に、しかし少女は恍惚の歓声を上げた。
「ふぁああぁぁあッ!」
直腸を軟体に激しくこすり立てられる快感が、身体中の神経を沸騰させる。
そして、軟体生物の触手のように、粘液は膣壁をも同時に陵辱し続ける。前の穴と後ろの穴、両方を激しく掻き回され、高慢だった少女は、哀訴の叫びを放つ。
「うやぁぁぁああああ! ま、前の穴ぁっ、う、後ろもぉッ、ゴリゴリってぇ、ゴリゴリってゆってるぅぅううう! もぉ、やめてぇ! 許してッ、許ひてぇぇええ! 気が狂っちゃう! もぉ気が狂っひゃうからぁぁぁぁあああああッ!」
髪を振り立て、乳房を揺らしながら、幼児のように泣き喚く。だが、蠢く粘液のかたまりは、一切の容赦を加えることなく、新たな責めを開始する。
「はヒぃぃぃいいッ? なにっ、何これッ? なにコレぇぇえええええッ?」
沙羅は、突然始まった予想外の責めに、叫声を上げた。
ボコボコボコッ、という音と共に、彼女の全身を包む粘液から、泡が立ち始めたのだ。
「ひっキャアぁぁああああああっっ?」
ビクビクビクンッ!
強烈なバブル・マッサージャーの感触が全身を責め立て、過敏になっている皮膚を巧妙に刺激する。体中が性感帯になってしまったかのような凄まじい感覚に、妖狐の少女は悶絶することしかできなかった。
「あぁぁぁああああ! 死ぬッ、ひぬぅうううううううッ! やめてやめて、やべでぇッ、ほ、本当に、死んじゃうからぁぁぁぁああああああ!」
限界を超えた快感が次々に襲いかかってきて、まともに息すらできない。だが絶息寸前の少女の膣口へ打ち込まれる凶悪な軟体は、一片の慈悲すら持たず、彼女の肉壁を責め立て続ける。
「んっキャアぁぁあああああああああッ!」
ビクビクビクッ!
美しく整った肢体が、絶叫と共に反り返った。前後の穴を犯されて、頂点へと打ち上げられた少女に、しかし壮烈な喜悦は休むことなく送り込まれ続ける。
「ふやぁっっ! もうヤメッ、もぉヤメてぇぇえええ! もおイッてるのッ! イッちゃってるからぁぁぁあああ!」
ビクビクビクンッ!
全身という全身を、振動と泡が陵辱する。乳首は尖りきってビクビクと震え、秘貝からは愛液が潮のように吹き出す。体中の神経を快感が駆けめぐり、少女の身体は連続絶頂へと突入する。
「いやぁっ、お尻ヤメてっ、お尻の穴、ダメなのぉおおおおおんんッ!」
ビクビクビクッ!
肛虐の喜悦に、再び絶頂へ達する。
「乳首ィ! 乳首ダメっ、おマメもダメ! ダメらメらめぇぇええええ! そこぉっ、そこは弱いからぁぁあああああああああッ!」
ビクビクビクッ!
急所への執拗な攻撃に、また飛翔する。
「ごめんなさいッ、ごべんなさぁぁいい! 許してッ、許ひてぇぇえええ! もうしませんっ! もぅひませんからぁぁぁああああああっっ!」
ビクビクビクッ!
体中がケイレンし、最後の頂点が近づく。
「んっ・・・・・あっ・・・・・・あヒッ・・・・・・・ああ・・・・・・・・あああ・・・・・・・」
高慢だった妖狐の少女は、哀願の叫びと小水を放ちながら、限界を超えた絶頂へと打ち上げられた。
「うやぁぁぁあああぁぁぁああああああああああっっ! イクッ! イクイグイグイグッ! サラッ、もおイッぢゃうぅぅぅぅうううううううううううっっっ!!」
ビクビクビクビクビクビクッ!!
プッシャアァァァアアアアアッッ!!
白目を剥き、鼻水とヨダレを垂らしながら、沙羅は浴槽の中で頂点へ達した。
しばらくすると、粘液は妖力が消えたのか、ただの片栗粉を溶いた湯になった。
洋平は、ビデオカメラのスイッチを切り、満足そうに一息ついた。
*
「ま、しかしアレだよな」
それからしばらくして。洋平は沙羅へ向かって言った。
「わざわざ、あんなモノを造るために片栗粉を二十袋も買ってくるとは、きみもよっぽどヒマなんだな」
「・・・・うるさい。黙れ」
沙羅はバスタオルで髪を拭きながら、不機嫌そうにつぶやく。シャワーで片栗粉を洗い落とし、ようやく人心地がついたところである。
「別に、あんなモノを造るために片栗粉を買ったワケではない」
「それじゃあ一体、なぜ片栗粉を二十袋も買ったんだ?」
洋平は疑問の表情を浮かべる。
沙羅はしばしの間沈黙し、それから少し顔を赤らめ、ぷいと横を向いた。
「・・・・うるさい。黙れ」
「キツネ日和 第六話 とりあえず・完」