プロローグ
 
「ひああっ、んぅっ! そ・・・そんなトコ・・・いぢらないでぇっ、デュエルお姉さまぁっ」
「あらあら、口ではそう言いながら、このヒクヒクしてる恥ずかしいところは、もっと色々いぢって欲しくてたまらないみたいよ」
「そっ、そんなこと、な、ないっ・・・・ひゃぁんっ」
「クスクス♪ も〜、ホントーにロリウェルってば、感度がいいんだから」
「みぃん、デュエルお姉さまの意地悪ぅ〜」
 その奇妙な空間に、少女たちのあえぎ声が響き渡った。
 二人の少女たちが、上下左右の区別が付かない宇宙のような空間に浮かび、漂いながら、肢体を絡み合わせ、互いの快感を求め合っていた。
 有り体に言えば、レズっていた。
 二人の少女の内、主に相手を責めているのは、デュエルと呼ばれた少女の方だ。年の頃は一八くらい、凛とした顔立の、いかにも「お姉さま」といったタイプの少女である。
 背中まで届く長いストレートヘアの金髪に、切れ長の知的な瞳。肌は透けるように白く、手足はすらりと長い。
 その胸は、手に余る程の充分な大きさを保ちながら、美しい形を全く損なっていなかった。キュッと細くくびれた腰から太ももにかけてのヒップラインは、芸術的とさえ言って良い。それは、まさしく奇跡のような肢体だった。
 もう一人の、責められている少女、ロリウェルも、タイプこそ違え、信じがたいほどに美しい容姿の持ち主である。
 幼く見える顔立ち。ふわふわした柔らかそうな金髪に、愛らしいつぶらな瞳。胸や腰はまだ未発達ながら、わずかに丸みを帯び始めた肢体には、その年頃の少女だけが持つ、清純さと色気が危ういバランスの上に混在していた。
 共に人間離れした美しさの持ち主であるが、事実、彼女たちは、人ではない。地球上にいる全ての生物を超えた、より高次の生命体と言うべき存在だ。
 だからもちろん、彼女たちが居る処も、地球ではない。いわゆる高次元とか異界とか冥界とか呼ばれる、そういった場所だ。
 なぜ、そんな高次の空間で、高次の生命体が、「も〜、感度がいいんだからぁ」とか、「みぃん、意地悪ぅ〜」などと言って、レズっているのかとゆーのは、永遠の謎である。謎なんだからそーゆーコトは気にするな、考えるな。
「はぁはぁ・・・。ね、ねぇ、デュエルお姉さま・・・。だ、大丈夫? こ、こんなトコで・・・ひゃうんっ! ・・・・こ、こんなコトしていてぇっ」
「クスクス・・・大丈夫よ、こんな所だからこそ・・・・・・誰も来なくて楽しめるってものでしょお♪」
「だ、だって・・みぃんっ! でも、もし、ふ、封印球が・・・」
この空間にある封印球が破れたら、封じ込んである悪魔が人間界に逃げちゃうって言うんでしょ・・・。大丈夫だってば。封印球に触ったりしなければ、ね」
「でも、いいのか、なぁ。ひっ・・。す、すごいっ、テュエルお姉さま、そ、そこ、すごくいいのぉっ」
 と、彼女たちが、さりげなく説明をしてくれたが(←全然さりげなくない)、彼女たちの居る空間は、犯罪を犯した悪魔を封じ込めておく封印結界の集積所、つまり、悪魔たちの刑務所なのである。
 彼女たちの周囲を良く見ると、大小さまざまの黒い球体が浮かんでいる。
 これが、「封印球」と呼ばれる、悪魔を封じ込める牢獄であり、処刑台なのだ。
 この球体の中には、犯罪を犯した悪魔たちが一匹づつ入っており、彼らは無限の虚無の中で永遠に眠り続け、徐々に霊的エントロピーを失い、いずれは消滅するのである。
 なお、この球は周辺に触れただけで容易に崩壊するという、非常に不安定な性質を持っている。この次元界にいる生命体ならば、その事は良く知っているため、普通、誰もこの場所には近寄ろうとしない。
 が、どんな所にも、普通やらないことをやってしまうヤツらというのが居るもんである。それは、高次元の異世界であっても例外ではない
 例えば、彼女たちのように。
「ひゃうんっ!」
 突然、敏感な肉芽をつままれた衝撃に、ロリウェルは甲高い嬌声を上げた。気が遠くなるような快感に、背を仰け反らせ、切ない息を吐く。
 さらに、デュエルは、容赦なくロリエルの感じやすくなっている性感帯を、絶妙のテクニックで次々に責め立てる。
 ふわふわした金髪を優しく撫で、耳元からうなじにかけての敏感な部分に舌先を這わせる。真っ白ですんなりした背筋を指先でツツツ・・・と辿る。体中の弱い箇所に加えられる微妙な感触に、ロリエルの体からは瞬く間に力が抜けてしまう。
「くぅん・・・もぉ・・・・だめぇ・・・。お姉さまぁ・・・・それ以上されたら、ロリウェル・・・ヘンになっちゃうよぉ・・・・」
 瞳に涙を浮かべ、弱々しく訴えるロリウェルに、楽しげな笑みを浮かべてデュエルは答える。
「いいのよ・・・。ヘンになっちゃいなさい」
「みゃっうぅん!」
 ロリウェルは、悲鳴にも似た声を上げて、ビクビクッと背を反り返らせた。デュエルの舌先が、痛いほどに尖り、敏感になった乳首に触れたのだ。ロリウェルの胸は小さい分、感度がものすごく良いらしい。背筋を駆け抜ける強烈な快感に、少女は瞳を一杯に開き、随喜の涙を流した。
 しかし、デュエルの攻撃はまだ終わらない。
 片方の乳首を口に含み、舌で転がすように先端をなめ回し、もう片方の乳首を、指先でクリクリとつまみ、撫で回し、揉む。その動きは執拗なまでに貪欲で、しかも信じがたいほど巧みだった。
「はぁ・・・はぁ・・・ひうぅ・・・いやぁ・・・ダメぇ・・・ロリウェルぅ・・・気がおかしくなっちゃうぅ・・・・狂っちゃうよぉ・・・・」
 ロリウェルは、開けた口の端からよだれを垂らし、舌を出してハァハァと悶えながら、うわごとのように快感を訴えた。涙で潤んだその目は焦点を失い、どこを見ているのかも定かではない。
 デュエルは、手と舌でロリウェルの両方の乳首をもてあそびながら、よがり泣く美少女を満足げな目で見やり、さらに空いた方の手でロリウェルの隠された性感帯を探り始めた。ロリウェルの体が、ピクピクッ、と小さく震える。
 デュエルは、にぃっと意地悪く笑うと、まずはロリウェルのわき腹を小刻みに何度もくすぐった。これは、ロリウェルの弱点の一つである。
「ひゃあぁん!」
 たちまちロリウェルは、切ない吐息を漏らす。が、デュエルは容赦せず、左右のわき腹をくすぐり続けた。ロリウェルは太ももの間からトクトクと愛液を垂らしながら、頭を左右に振って身も世もなく悶え泣いた。
「ひあぁぁぁんっ、みぃっ、ダメぇ、おねぇさまぁ! そ、そこぉっ・・・よわっ、弱いって・・・知ってるくせにぃっ!」
「あら、そうだったかしら? じゃ、ここはどぉ?」
「そっ、そこはぁあああああっ!」
 ロリウェルは絶叫した。
「そこはダメぇええええっ!」
 ビクビクビクッ!
 ロリウェルの体が弓のように反り返った。デュエルの指先が、ロリウェルの最大の弱点である肛門に突き入れられたのだ。
「ほわぁぁああああ・・・」
「ほらほら、どうしたの? 気持ちいいの、イッちゃいたいの?」
 デュエルは瞳に危険な光をたたえながら、ロリウェルの菊門をこねるようにいじり回す。ロリウェルは余りの快感に声を出すことさえできず、ただ体中をピクピクとケイレンさせ続ける。
 奇跡のように整った容姿を持つ可憐な美少女が、目から涙、半開きにした口からはよだれ、そしてピンク色の蜜壺からは愛液を垂れ流し、悶え狂っている。
 その倒錯した光景に、デュエルの嗜虐心は最高潮に達した。ロリウェルの乳首とアヌスをこする手を早め、次第に絶頂へと追い詰めていく。
「ふわ・・・・あああああ・・・・・ぁぁぁぁああ」
 ロリウェルは背中から駆け登ってくるすさまじい快感に、大きく目を見開き、のどの奥から絞り出すような悲鳴を上げた。そして。
「いっ、イッちゃうぅぅぅぅぅぅぅっ!」
 ビクビクビクッ!
 可愛い悲鳴と共に全身を激しく震わせ、ロリウェルは灼熱の衝撃を伴って絶頂へと昇り詰めた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
 体をぐったりさせて荒い息を付くロリウェルを愛しそうに見やり、デュエルはチロリと自分の唇をなめた。
「うふふ・・・・ロリウェル、まだまだよ・・」
「お、お願い、お姉さま・・・す、少し、休ませてぇ・・・・」
「ダ・メ♪」
 デュエルは必要以上にうれしそーな表情でロリウェルの懇願を退けると、二股に分かれた大振りのディルドーを一本、取り出した。どこから? とかそういうコトは考えちゃダメだ。
 とにかくデュエルはその二股バイブを丹念になめ、それからおもむろにバイブの一方を自分の蜜壺へと突き入れた。
 グリュリュッ
「あ・・・・はぁ・・・・んぅ」
 デュエルは、グチュッ、グチュッという淫らな音を立て、自分の膣内に入れたディルドーを掻き回す。ロリウェルを責めることで充分に興奮し、濡れていた蜜壺は、巨大な張り型を苦もなく呑み込み、興奮をさらに高めたかのように、ヒクヒクと妖しく蠢く。
「さ・・・・いくわよ」
 ズヌッ
 肉感的な音と共に、デュエルの股間に埋め込まれたディルドーのもう一方が、ロリウェルの秘貝へと突き入れられた。ロリウェルは挿入の刺激に、思わず「ひっ」と小さな声を漏らす。
 人差し指を小さく噛んで快感に耐えるロリウェルを愛しげに見やり、デュエルは腰を動かし始めた。二人の間でディルドーが出入りするたびに、両者の快感は高まっていく。
 グチュッ、グチュッ、グチュッ。
「ふあっ、ひぁっ、お、お姉さまっ・・・ロ、ロリウェル、もぉ・・・」
「だ、ダメよっ・・・はぁっ、んうっ・・・も、もぉ少し・・・」
「だ、だって・・・ひんっ・・・。こ、これぇ・・・先っぽのところが・・・こ、こすれて・・・き、気持ち良すぎるぅっ」
「わ、私も・・・もうちょっとで・・・イけるから・・・一緒に・・・・」
 二人の興奮は最高潮に達しており、もはや周囲の状況など全く目に入ってはいなかった。
 だから、その時、すぐ近くに、ひときわ巨大な封印球が浮かんでいることなど彼女たちにとっては完全に思いの他だったし、もし気付いたとしても動きを止めたかどうかはちょっぴり疑問である。
 いずれにせよ、この後の展開は、容易に想像が付く
「あっ、ああっ、お姉さま、お姉さまぁっ!」
「ロリウェルっ! い、いいのっ。わ、私・・・私も・・・もぉ、ダメぇっ!
「ひやあああんっ! ロ、ロリウェル、またっ、またイッちゃうぅーーーーっ!
 ビクビクビクッ
 二人の美少女たちは同時に絶頂に達し、歓喜の声を上げて全身を反り返らせた。
 その時。
 彼女たちの背中に生えている、封印球の表面に触れた。
 先刻も述べたが、球体の表面に少し触れただけで、この結界は容易に崩壊する。
 閃光。
 そして爆発。
 ゴアァァァァァァァァァン!
 巨大な漆黒の球体は消滅し、中から悪魔が飛び出した。巨大な結界に囚われし最凶の犯罪者。大悪魔ジーナがついに復活したのだ。
 そして、その場に残された二人の少女たちは。
 背に翼を持つ異世界の美少女たち、デュエルとロリウェルは、自分たちが引き起こした事態の重さを感じ・・・・・たりはしていなかった
 なんかイッたときの快感で気絶しちゃったらしく、すやすやと寝息を立てて平和そーに眠っていた。二人して。
 だれか何とかしてくれ。
 いやマジで。
 
第一章
 
 日宮 唯(ひのみや ゆい)は、都内の私立学校に通う少女である。所属する部活はバスケット部。すらりと伸びた長い足に、活動的なショートカットがチャームポイントだ。いかにも、ってな感じの、元気印スポーツ少女である。
 ルックスもなかなかのもので、整った鼻梁につぶらな瞳、きりりとした口元が、彼女のボーイッシュな魅力を十二分に引き出している。総体的に見て、唯がとびきりの美少女であることは疑いなかった。
「う〜っ、参ったなぁ・・・大会が近いからって先輩たち、殺気立ってんだから・・・」
 唯は、人気のない夜道を小走りに駆けながら、ぶつくさと文句をつぶやいた。
 部活の練習が思ったよりも長引き、帰宅時刻がずいぶん遅くなってしまったのだ。
 普段ならば夜道の一人歩きくらい恐れるような彼女ではないが、最近続く奇怪な殺人事件が、自然と彼女の足を急がせていた。
 ここ一週間ほどの間に、唯の住む町の近所で、若い女性が次々と襲われ、殺されるという事件が続発しているのである。
 その殺され方というのが普通ではなく、被害者はまるで精気を吸い尽くされたかのように、衰弱死した状態で発見されるのだ。
 スポーツ新聞には「悪魔の仕業か」「吸血鬼殺人」といった見出しが踊り、各種マスコミも連日この事件について取り上げていた。
 警察は犯人の手がかりどころか犯行の手口さえ特定することができず、空しく実りのない捜査をただ繰り返すだけ、という状況だった。
 唯は悪魔だの吸血鬼だのといった話はあまり信じてはいなかったが、それでも得体の知れない「何か」が近所に居ると思えば、あまり気持ちのいいモノではない。
 ようやく自宅の明かりが見えたときには、思わず「よっしゃ」と声が漏れた。急いで玄関のドアを開け、家の中へと滑り込む。
「ただいまーっ♪」
 遅かったじゃないの、とか何とかいう母親の怒鳴り声を後ろに聞き流し、階段を軽やかに駆け上がって二階へ向かう。
 正面のドアノブを回して自分の部屋に入る、と。
「あ、ども」
「おじゃましてます」



 中で、二人の天使が、仲良くお茶を飲んでいた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 唯は、フォローの仕様のないほどシュールな状況に、奇妙なポーズのまま、その場で硬まった。
 と、そんな唯に向け、二人の天使の内、背の低い方の少女が、ペコリとおじぎして挨拶した。
「始めまして。あたし、ロリウェルって言います。で、こちらにいるお姉さまが・・・」
「デュエルよ。よろしく」
 背の高い、年上の天使が後を引き取って言った。落ちついた美しい声だった。
 唯は、相変わらず呆然としてその場に立ち尽くしていた。誰かが止めなければ、世界の終わりまで立ち尽くしていそうだった。
 ・・・・・・・天使?
 そう、目の前にいる二人の少女たちは、天使と呼ぶより他に、形容のしようがない姿をしていた。人間離れした美しい容貌。純白の服。柔らかく発光する頭上の輪。そして何より、背中に生えた、白く、輝く、翼。
「な・・・」
 唯は、絞り出すような声を発した。
「何者よっ、あんたたちはっ」
「それは、あなた、見ての通り」
 デュエルとロリウェルは、ひょいと立ち上がると、空中にふわりと浮き上がって見せた。
「通りすがりの、天使です♪」
「・・・ウソ・・・」
 唯は驚きに目を見張り、あえぐようにつぶやいた。
「・・・・・・マジで?」
「本気と書いてマジです。もう、神に誓って
 なぜか今一つ信用しきれないが、目の前で宙など飛ばれては、まるで信じないわけにもいかない。
 唯は、目の前の状況を前向きに受けとめ、とりあえず、この少女たちが天使であるという前提を受け入れることにした。(←若さというのはすごい)
「分かったわ。あなた達が天使だと言う主張は、百歩ゆずって、一応、仕方がないから、とりあえず認めましょう」
「えらく含みのある言い方だけど、うれしいわ」
「で、その天使が、なんであたしの部屋に勝手に上がり込んで、あまつさえお茶まで飲んでるワケ?」
「まず、私たちが人間界に降りてきた理由の説明から始めましょうか」
 デュエルと名乗った年上の方の天使は、唯の質問を思いっきり無視すると、遠い目をして語り始めた。何とかごまかそう、という下心が見え見えだったが、唯はあえて何も追求しなかった。(←話が前に進まないから)
 デュエルが語った話というのは、うさん臭いほど簡単だった。要約すれば、女悪魔「ジーナ」が天界の刑務所から脱走したので、彼女を捕まえに人間界へ降りてきた、と、それだけである。
 そもそも、デュエルとロリウェルがレズっていたせいで脱走してしまったのだとか、そーゆーヤバい部分は、きれいに伏せられている。
「なんか隠してない?」
 疑わしげな唯の質問に、デュエルたちは目をそらして答えた。
「別に?」
 唯は彼女たちの言葉をこれっぽっちも信用しなかったが、(話を進めるために)一応、頷いて見せた。
まあいいわ。で、あなた達が地上に降りてきた事情は分かったけど、何でまた、あたしの部屋にいるわけ?」
 二人の天使は、チッごまかせなかったか、という感じで舌打ちし、しばらくの後、デュエルが渋々といった様子で口を開いた。
「うーん、そうね。つまり、その。あなたに私たちの・・・協力者になって欲しいのよ」
「協力・・・者?」
 訝しげな唯に向けて、デュエルは真剣な口調で言葉を続けた。
「脱走した女悪魔『ジーナ』は、恐ろしく強力な悪魔なの。私たちだけでは勝てないわ。だから霊力の強い人間に協力して・・・」
「イヤ!」
 唯は、全部聞き終える前に、キッパリと断った。そーゆー風に断られては、お父さん、もうどうしよーもないよ、という断り方だった。(←お父さんて誰だ)
「あの・・・・まだ全部言ってないんスけど・・・
「絶対イヤ! あなたたちってば天使ってわりに性格悪そうだし、悪魔と戦うなんて絶対キケンに決まってるし、もうすぐバスケ部のレギュラー選考で忙しいし、第一、どーしてあたしじゃなきゃいけないのかっつー最大の疑問に明確な答えがないし!」
「うーむ。混乱してる割には論理的な反論を
 デュエルとロリウェルは少し感心しつつも呆れた様子で顔を見合わせた。それからしばらく間をおき、興奮が治まるのを待って、おもむろに唯の肩へ手を置いた。
「唯、これも運命よ」
「そんなんで納得いくか〜っ!」
 叫ぶ唯。(←当たり前だ)
 デュエルとロリウェルは、再び顔を見合わせると、やれやれ、と肩をすくめた。
「仕方ないわね、ロリウェル」
「そうね、デュエルお姉さま。この方法だけは使いたくなかったけど」
 うなづき合う二人の天使に不穏な気配を感じ、唯は口元をひきつらせた。
「な・・・・なに・・・するつもり?」
「うーん、なにって言うかぁ、ナニよねぇ」
 デュエルは必要以上に嬉しそうな顔で答えた。ロリウェルも似たような表情でうなづく。
「ま、いわゆる、お約束、ってヤツ?」
「いやぁああああっ!」
 唯は叫んだ。
 しかし、助けが来ることはないのである。(←ひどいことに)
     *
 ロリウェルは、ちょい、と右手を宙に挙げると、人差し指で五方星を描き、部屋の中に小さな「結界」を造り上げた。これで、この部屋にいる限り、音や震動が外に漏れることはない。
 デュエルはそれを確認すると、慌てて逃げ出そうとする唯をあっさりと後ろから捕まえ、両手をガッチリと掴み上げた。そして、その細い腕からは想像もできないほど強い力で、唯の体を頭上に吊り上げる。
「ちょっ・・・は、放してっ」
 何とかデュエルの腕を引き離そうともがく唯の目の前に、ロリウェルが、つつつ・・・と近付いてきた。唯が着ているブレザーの前ボタンをはずし、ベストのボタンもはずす。さらに、ネクタイを取り、シャツのボタンを上から一つ一つ、はずしてゆく。
「っ!」
 唯は、小さく悲鳴を上げかけた。ブラが丸見えになったのだ。同姓の前で下着姿になるのは、それほど恥ずかしいことではないが、腕を押さえつけられて無理矢理脱がされるのでは、やはり恥ずかしい。羞恥に頬を紅く染め、怒鳴り声を上げる。
「ちょっ、や、やめなさいっ、このヘンタイ天使っ」
「ひどーい。あたし、ヘンタイじゃないもん」
 ロリウェルはムッとした様子だったが、それでも服を脱がす手は休めなかった。制服のスカートを降ろし、ブラに手をかける。その瞳は歓喜に輝いていた
 いや、やっぱ変態なんじゃないかなあという、もっともな声どこからも聞こえず、ついに唯のブラはめくり上げられ、その下からピンク色をした小さめの乳首が顔を出した。
 唯は、今度こそ本当に悲鳴を上げた。
「きゃぁぁあああっ」
「あらー、かわいいおっぱいねー」
 デュエルは、背後から唯の胸を覗き込み、嬉しそうな声を上げた。そして、背中の翼を伸ばし、その羽で唯の乳首を、つつつ・・・っとくすぐる。
「ひゃぅぅぅうんっ!」
 唯は突然の衝撃に、艶めいた悲鳴を上げた。今まで経験したこともないような、すさまじい快感が乳首の先から全身へ駆け抜けたのだ。それは、人外の悦楽と言うべき感覚だった。体中の神経という神経が高ぶり、強烈な刺激が続けざまに襲い掛かってくる。
 天使の羽が胸の先をこするたびに、唯は激しく身悶え、絶叫した。
「ふわぁっ、ひんっ・・・す、すごっ・・・・・なにっ、これぇっ・・・・」
「くすくす・・・死ぬほどいいでしょ? これが、ホントの『エンジェル・タッチ』ってやつよ。どう? 私たちに協力すれば、いつでもこれくらいのコトはしてあげるんだけど」
 デュエルの勝ち誇った言い方に、唯の中のプライドが熱く燃え上がった。キッと顔を上げ、挑戦的に言い放つ。
「じ、冗談っ、これくらい、大したこと無いわっ」
「あっそう」
 デュエルは、明らかにカチンときた様子で片眉を上げると、相棒に目配せした。
「ロリウェル。やっちゃいなさい」
「はぁい、お姉さま」
 ロリウェルは嬉しそうに答え、唯のパンティを引き下ろした。逆三角形をした薄めの陰毛と、あまり使い込まれていない様子の秘貝が現れる。内股は、溢れ出た愛液で濡れそぼっていた。
「あらあら、大したことないって割には、ずいぶんアソコがビチャビチャだこと」
 デュエルの言葉に、唯の顔がカァッと紅潮する。
 それを見たデュエルは溜飲を下げたようにうなづき、唯の体へ再び羽の愛撫を加え始めた。そしてロリウェルも、後を追うように唯の体をもてあそびだす。
「・・・・・・・・・っ」
 唯は目を見開き、叫声を上げた。
「ふっ、ふわぁっ、ひいぃっ、やっ・・・やめてぇっ、こっ、こんなっ・・・こんなぁぁああっ!」
 それは、信じがたいほどの快美感の連続だった。デュエルが乳首と首筋、わきの下など、上半身の性感帯を、羽の先でくすぐり、撫で、触るたび、脳が溶けるような激しい愉悦に襲われ、絶頂を迎えてしまう。
 もはや手足には力が入らず、立っていることさえままならなかった。デュエルが掴んでいた両手を放すと、唯はへなへなと床の上にくず折れてしまう。
「や、もぉ・・・だめぇ・・・」
「くすくす♪ まだまだだよぉ。お姉さまから教えてもらったワザを、あなたにも、教えてあ・げ・る」
 最後のフレーズを歌うように言い放つと、今度はロリウェルが唯の股間に、ぴとっ、と舌を這わせ始めた。
「そっ、そこぉっ・・・ダメぇっ」
 制止の声にも構わず、ロリウェルは秘貝の上の肉に包まれた小さな真珠を、二本の指でキュッとむき出し、口に含んで舌の先で転がすようにつつき出した。さらに肉ひだを指の腹でこすり、つまみ、ときに軽く叩く。
 巧みな愛撫に、唯は随喜の涙を流し、理性を飛ばして泣き悶えた。
「ふわあっ、ひああっ、す、すごっ・・・・気持ち・・・良すぎるぅうううっ」
「まぁだまだ、だよぉ」
 ロリウェルはイタズラっぽく笑い、暴れる唯の腰を押さえて、さらに敏感な肉ひだを責めたてた。
 背中の翼で足の裏をくすぐりつつ、秘貝の中へ二本、揃えた指を入れ、縦横無尽にかき回す。
 最初は性感帯を探るようにゆっくり、ゆっくりと膣腔を撫で、わずかでも反応のあった箇所を見つけると、そこを執拗にこすり立てる。むずがゆいような、とろけるような感覚に、唯の腰はガクガクと震え、頭の中は真っ白になる。
「はっ・・・・くひゃあ・・・ふああっ・・・ひやああぁん・・・・くぬぅぅん」
「くすくす・・・唯ちゃんってば、感度良すぎぃ」
 ロリウェルは天使のくせに小悪魔のような表情を浮かべると、調子に乗ってさらに深く、指を膣内にもぐり込ませた。細い二本の指を小刻みに動かし、肉ひだに隠されたあらゆる性感帯を責めたて、かき回す。
 右側の肉壁を爪の先でくすぐったかと思えば、膣の奥を指の腹で激しくこすり立てる。左の性感帯をちょんちょんと軽くつつくと同時に、入口近くをもう片方の指で刺激する。
 超絶の技巧を駆使した指技を受けて、唯は体を震わせ、あえぎ声を上げ続けることしかできなかった。
「ふああっ! ひぁっ! みあああん! ・・・も、もう・・・やめてぇっ!」
「い・や♪ 人をいぢめるのって、めったにできないんだもん。・・・・ほ〜ら、ここは、どぉかなぁ」
 ロリウェルは唯の後ろの穴を、舌先でピトピトと刺激する。今まで責められたことのない場所への攻撃に、唯は思わず絶叫を上げた。
「や、やめてぇえええっ! そ、そこは・・・・おしりぃっ・・・」
「ここってねぇ、すっごく感じるんだよ」
 ロリウェルは、少し恥じらうように頬を染めた。
「ほぉら♪」
ふ、ふわぁあああーーーーっ
 容赦ない指先は、菊門へと突き入れられた。唯は未知の衝撃に打たれ、ビクビクッと背を仰け反らす。
「はぁっ、ひぁっ、ふわぁっ」
「ほら、ほら、ほらぁっ」
 ズプッ、ニュプッ、スブッ
 灼熱のような感覚が、尻から徐々に全身へと広がっていく。唯はいい知れない衝撃と混乱を覚え、身悶えた。少しずつ絶頂が近付いてくることを感じ、思考が入り乱れる。
(そっ・・・そんな・・・・お・・・・おしりで・・・・おしりでイッちゃうなんて・・・そんなの・・そんなの・・・)
 ズプッ、ニュプッ、ニュプッ
 後ろの穴を出入りする指の動きは、ますます速度を上げて、しかも巧みになってきている。
 唯は目の焦点が定まらず、口元からはよだれを垂らし、弛緩しきった表情で小刻みに震え続けた。心は拒んでいるにも関わらず、体は全身を駆けめぐる快楽に支配されてしまっているのだ。
(こ・・こんな・・・こんなの・・イヤぁ・・・でも、でもぉ・・・・気持ち・・イイ・・・すご・・・どうしよう・・・どうしよぉ・・・・)
 ズプッ、ニチュッ、グチュッ
 唯の菊門をかき回しながら、ロリウェルは彼女の絶頂が近いことを察し、クライマックスに向けて指をさらに激しく動かし始めた。
「ふああっ・・・・はううっ・・・・ひぃっ・・・きゅううん」
「えーい、そろそろイッちゃえー」
 グリッ
 肛門の中で、指先が思いきりひねられる。
「ひっきゃぁぁああーーーーーっ!」
 ビクビクビクッ
 唯は体中の筋肉をケイレンさせて絶頂に達し、そのまま恍惚の表情で床に崩れ落ちた。
     *
「どーお? 私たちに協力する気になった?」
 デュエルが、息も絶え絶えの唯に向けて言った。唯は床に横たわったまま、決然とした口調で答える。
「ぜっ・・・・たいに、イヤ!」
「・・・・・ふっ」
 やれやれ、といった様子で、デュエルとロリウェルは肩をすくめた。
どうやら私たちの献身的な説得が充分に伝わらなかったようね?
「どこが献身的な説得よっ! っていうか、説得っ? アレ!」
 怒鳴り散らす唯の声を適当に聞き流し、二人の天使たちは、献身的説得の続きを再開した。
 ロリウェルが、しなだれ掛かるように、唯のBカップのバストを揉みしだく。胸の先端をつつくと、イッたばかりで敏感になっている乳首は、たちまちの内に固く尖り、鮮烈な快感を体に伝えた。
 一方、デュエルは、唯のすらりとした長い足を無造作に掴み、ぐいと左右に押し広げて恥ずかしい開脚のポーズを無理矢理に取らせる。
「いっ、いやぁっ」
 唯は慌てて足を閉じようとするが、ロリウェルに乳首をいじられるたびに体中から力が抜けてしまい、思うように手足が動かせない。
 乳首だけでなく、敏感な肉芽をもデュエルにもてあそばれるという二人掛かりの強烈な責めに、唯は手で顔を覆い隠し、首を激しく左右に振って悶え狂った。
「いっ、いやぁっ・・・・やめてっ、も、やめてぇぇえ! こっ、こんなのっ、こんなのぉっ・・・・ひやぁっ・・・・耐えられないぃっ」
「じゃ、どうする? 私たちの協力者になる?」
 デュエルの勝ち誇ったようなささやきに、唯の中に残ったわずかな理性が、抵抗をかける。
「・・・んっ、じょっ・・・冗談・・・じゃ・・・ないっ・・・・ふあっ」
「むう〜。意外とねばるわね〜。・・・・いいでしょ、それならとことんやってやるわ」
 デュエルは、キランッと目を光らせると、一本の電動バイブを取り出した。どこから? って訊くな。とにかく、電動バイブは、うよょ〜ん、とかワケの分からん音を立てながら、快調に回転し始めた。
 ニヤリ、とアブない笑みを浮かべつつ、デュエルはイボイボの付いたバイブを、唯の秘貝にグッと押し当てる。
「ひっ・・・イヤぁっ」
 唯は、冷たいバイブの感触に、一瞬、嫌悪の声を上げかけた。が、蜜壺にバイブが突き入れられ、表面に付いた無数のイボが膣腔をこすり始めると、その声は歓喜のそれへと変わっていった。
「・・・ふわぁぁぁっ、こ、これっ・・・すっ、すごっ・・・・すごいぃぃいっ」



「うふふっ、たまらなくステキでしょ? このイボイボが、絶妙の形をしているのよねぇ・・・・さて、と。それじゃ、続いて次の段階に行きましょうか」
 デュエルは邪悪な笑みを浮かべ、バイブのスイッチを、今まで入っていた第一レベルから、第二レベルへと切り替えた。
 途端に、バイブの回転数が上がり、さらに無数のイボが、それぞれ独立した動きで膣内をかき回し始める。
「ひっ、ひやぁああっ! こっ・・これぇっ・・・なんなのぉっ? い、イボぉっ・・・イボイボがぁっ・・・ふわぁああっんっ・・・かき回してるぅーーっ・・・ひアぁっ・・・すごいぃいーーーーっ!」
 唯は、腰をガクガクと振り、激しくのたうつ。体の内側を強烈な感覚が暴れ回り、快感を押さえることができない。信じられないような刺激に、気が遠くなり、理性が弾け飛ぶ。
「はぁっ、ふわあっ、ひああんっ・・・・もぉっ・・・・やめてぇ・・・・これぇ・・・良すぎて・・・・死んじゃうぅっ!」
「ダぁメ♪」
 デュエルはニッコリと笑い、サービス、サービス♪ とか何とか言いつつ、四本の指を揃えて、唯の敏感な肉芯をプルプル・・・とこすり立てる。
 膣内をワケの分からない道具でかき回され、気も狂わんばかりになっているというのに、最も感じやすい真珠を刺激されてはたまらなかった。
「ふわぁああーーんっ! いっ、いっちゃ・・・イッちゃうぅーーーーーーーっ!
 ・・・・ビクビクビクッ
 唯は、あられもない悲鳴を上げ、つま先をケイレンさせて、再び絶頂へと昇り詰めた。
     *
「はぁ、はぁ・・・・お、お願ぁい・・・・もぉ・・・許してぇ・・・はぁっ、ふぁっ・・・・気が・・・ヘンになっちゃうよぉ・・・・」
 荒い息をつきながら、床に横たわり、唯は哀訴の言葉を繰り返した。その姿からは、普段の勝ち気で活発な印象など全く感じられない。
 しかし、無慈悲な二人の天使たちは、唯の懇願が聞こえないよーなふりをして、さらに唯の体をもてあそぶ準備をし始めた。
「な、何っ・・・? ちょっ・・・やめっ」
 デュエルとロリウェルは、嫌がる唯を無理矢理ベッドの上に押さえつけると、どこからともなく取り出したロープで、唯の手足をベッドの四方にガッチリとくくりつけた。大の字になり、完全に身動きのとれなくなった唯は、これから始まる陵辱の予感に身を震わせる。
「ちょっ・・・・いやぁっ、やめてよぉっ」
 泣き叫ぶ唯に構わず、二人の天使たちは、唯の体中に、キスの雨を降らせ始めた。
 唇や頬はもちろん、ひたい、胸、つま先、腕、わきの下、腰・・・。
 天使たちが体にキスをするたびに、唯の全身の神経が高ぶっていく。それは、まるで体中のあらゆる場所が性感帯になってしまったかのようなすさまじい感覚だった。
 乳首は痛いほどに尖り、股間からは愛液がトクトクと流れ出ている。今、少しでも体に触れられれば、怒涛のような悦楽に呑み込まれ、イッてしまうことは間違いなかった。
「あ・・・ああ・・・・お願い・・・こ・・・これ以上・・・何も・・・しないで・・・」
 ピクピクと震えながら、絞り出すような声で哀願する唯に、しかし無情な鉄槌は、振り下ろされた。
「っきゃああああああーーーーーーっ!」
 絶叫。
 デュエルとロリウェルは、過敏になっている体の内、最も感じやすい場所、クリトリスと乳首を同時に責めたてたのである。過激な三点責めに、唯の理性のタガは完全に吹き飛んだ。
「ふわぁっ、ひぁあっ・・・・みやぁんっ! すごっ・・・・イイッ、イッちゃうっ、もおっ・・・・イッちゃうからぁっ」
 ビクビクビクッ
 瞬く間に昇り詰めた唯は、ベッドの上で張り付けにされたまま、腰を突き上げて絶頂に達した。
 しかし、天使たちの責めは終わらない。敏感な豆を羽でくすぐり、撫で回し、突つき、同時に固く尖った乳首を舌で転がし、なめ取り、唇で吸い上げる。
 幾重にも織り込まれた濃厚な責めに、唯の体中の神経は悲鳴を上げ、さらに高みへと押し上げられる。
「ひんっ・・・・ふみゃあああっ・・・またイく・・・またイッちゃうよぉぉおっ!」
 ビクビクンッ
 唯の体がベッドの上で跳ね上がった。すさまじい快感の波が次々に押し寄せ、何度も何度もイッてしまう。
 デュエルとロリウェルは、一切の容赦というモノを加えることなく、徹底的に唯の乳首とクリトリスを責め苛(さいな)み、もてあそんだ。
 唯は、気が遠くなるほどの絶頂を幾度も繰り返し、何回となくイかされ続けた。
 もはや理性は、はるか彼方へと飛び去っており、快楽だけを求める肉人形と化している。勝ち気で強い意志が感じられた瞳にも、今は生彩がない。
「ふわあ・・・いい・・いいのぉ・・・もっと・・・もっといぢめてぇ・・・・」
「うふふ・・・いいコね、子猫ちゃん・・・・じゃ、そろそろ、クライマックスと、いき、ましょう、か」
 デュエルは、ハァハァと荒い息を付きながら、とぎれとぎれに言った。さすがに彼女も責め疲れたらしい。しかしその瞳は喜びに潤み、爛々と輝いていた。ロリウェルが、一歩引いた状態で、ポツリと呟く。
「お姉さま・・・・こあい
「ふっふっふっ・・・それじゃ、一気にこのコを堕とすわよ、ロリウェル」
 デュエルはロリウェルに目配せすると、先程の電動バイブを手に持ち、ズブズブッと唯の膣内に突き入れた。
 唯の口から、歓喜の絶叫が上がる。
「ひゃあぁあああんっ」
 ズブッ、グチュッ、ズポッ
 ディルドーは、膣腔で最も敏感な場所、Gスポットを集中的にえぐる。バイブに突いたイボイボがGスポットをこすり上げるたびに、唯はガクガクと腰を震わせ、身悶えた。
「ふわぁっ・・・イイッ・・・そこっ・・・ひゃんっ・・・・みゃうっ・・すごっ・・すごいっ・・か、感じるぅうううッ!」
 唯は嬌声を上げて快感を訴える。よだれと涙と汗を流しながら、怒涛のように押し寄せる悦楽の波にさらわれ、翻弄され続けている様子だった。
 二人の天使たちは、さらに唯の快感をあおるように、鞘に包まれた肉芯を摘(つま)み、乳首をこする。
 そのたびに唯はのたうち回り、乱れ狂った。
「ふひゃあっ、みううっ、すっ、すごいっ、気持ちいいっ! もっと! もっとぉおおおっ」
 腰を振り、さらに快感をむさぼろうとする唯の様子を見て、デュエルとロリウェルは視線を交わし、うなづきあった。
 そして、二人の天使は申し合わせたかのように、突然、ピタッと責める手を止めた。
「・・・・・えっ?」
 唯は、もう少しで絶頂を迎えられるという状態で突然、愛撫を止められたことに、大きな戸惑いと失望を味わった。
 切なげな表情であえぐ唯に向けて、デュエルは優しげな顔で語りかけた。
「ねぇ、唯。続きがして欲しければ・・・・わかってるでしょ?」
「・・・・・っ!」
 唯の中に、わずかに理性が戻りかけた。一瞬、デュエルの申し出を断らなければ、という思考が働く。しかし・・・・体のうずきが、止められない。
 両手足を縛られていて、秘所を自分で慰めることすらできない。切なくて切なくて、もうどうにもならなかった。
「ふああっん! 分かったわっ! 協力でも何でもするから、お願いっ、あたしのアソコをどうにかしてぇええええっ!」
 ついに、唯は泣き叫んだ。二人の天使は意地の悪い笑みを浮かべ、ブイサインなんか決めて見せた。
「オッケーイ♪ それじゃ、天国に、イ・か・せ・て・あ・げ・る♪」
 二人は声を揃え、優しく微笑む。
 まずはロリウェルが、天使の羽を一杯に開き、唯の体中をくすぐり、さわり、こすり、なで回し始めた。
 次にデュエルが、ディルドーのスイッチを一気に最高レベルにして、唯の膣内(なか)へ突き入れた。バイブのイボイボが変幻自在に動き回り、しかも本体が回転する。さらにそればかりではなく、高速で小刻みに震動し、膣腔の快感をさらに高める。
 しかもその震動は根本から伸びた小さな突起を通し、クリトリスにも伝えられる。 唯は発狂寸前になり、のたうち、暴れ回った。
「ふああっ、ひいいいぃぃぃいっ! すごっ・・・・・すごぉぉぉおっ! 何いっ・・・・これぇっ! もおっ・・・・・狂っちゃうっ・・・・・死んぢゃうっ・・・・・ふあああっ・・・・なんなのぉーーーーっ!
「いい声〜。じゃ、これは、サービスね」
 デュエルは、細身のアナルバイブを懐から取り出し、唯の肛門にねじり込んだ。スイッチを入れるとバイブは直腸の中で震動を始め、さらに根本のイボが菊門を刺激し出す。
 乳首、肉芽、菊孔、秘貝、体中ありとあらゆる場所を同時に責められ、唯は最後の絶頂に向けて駆け昇っていった。
「ふああ・・・・ひぁああ・・・・・どうしよう・・・・・ヘンになっちゃう・・・・ヘンになっちゃうぅっ・・・・ふわんっ、くひいっ・・・・・ああっ、狂っちゃうよぅっ」
 全身がガクガクと震え、涙、よだれ、愛液、汗、尿などをダラダラと垂れ流す。体がバラバラになりそうな快感が、背筋を伝い駆け上がってくる。
 そして。
「ひっきゃああああーーーーーっ! いっ、イッ、イッちゃううぅうううっっっ!!」
 ビクビクビクビクッ!
 唯は全身を仰け反らせ、灼熱の絶頂を迎えた。
 そして気絶する直前、天使たちの笑い声を聞いたような気がした。(←それ、気のせいじゃないです)